列伝其の二十三『明智光秀<アケチミツヒデ>』
(1582年)本能寺の朝は静けさと共に訪れた。上様(織田信長)いや今これから襲おうとする人物との主従関係など関係ない。
「敵はこの本能寺にあり!かかれっ!」
明智の桔梗紋の旗がたなびく中、信長の首を探し回りはしたものの、結局のところ肝心要である、この日の本の国に許されざる存在として脅威の象徴である織田信長の首は結局のところ見つからなかった。
「ふっ、むしろそれが良いであろう。我が戦はこれまでよ。」
その後、羽柴秀吉と戦い敗れた私は、落ち武者狩りにおそわれた。腹に熱い感触を感じた。腹に竹槍が刺さっている。最早これまで。
『明智光秀』討死