列伝其の二
『武田信繁』
我が命のすべてはお屋形様の為にある。
(1561年)川中島で上杉(謙信)との4回目の合戦となった。我ら武田勢は山本勘助の策をもとにして、挟撃の手筈を進めた。
しかし、上杉勢は濃霧が晴れるやお屋形様の本陣目掛けて突撃をしてきたのだ！
各なる上は我が命をもってお屋形様をお守りせん！
「我こそは武田典厩信繁！我が命欲しくば参れ！」
雑兵が群がるなか、伝令に命じた。
「お屋形様にお伝えせよ。援軍無用につき、打開策をお考えくだされ。とな」
既に覚悟は出来た、
「お屋形様、私はここまでにございます。御免！」
私は本陣をお守りしつつ、乱戦に身を投じた。
『武田信繁』討死
