【マダム・ルゥルゥのオウニ商会立ち上げ】
【第二話 《飛行船建造依頼者その名はマダム・ルゥルゥ》】
九七式戦闘機を駆り、賞金稼ぎをしていた、マドモアゼル・ルゥルゥは、飛行船一隻分に達した時点で用心棒稼業から足を洗いました。
マドモアゼル・ルゥルゥは名乗りをマダム・ルゥルゥに変えて新たな一歩を踏み出します……
【第二話 飛行船建造依頼者その名はマダム・ルゥルゥ】
マダム・ルゥルゥと呼ばれる一人の女性の傍らに更に幼い幼女が無愛想な表情を浮かべながら、涼しい顔でマダム・ルゥルゥが持つ大金を狙って襲い来る《陸賊》を矢継ぎ早に果物ナイフを投げて絶滅させていきます……
「リリコ…殺生はあまり好ましくないわ……殺るなら徹底的な効果を持つ始末をしなさい。」
「はい……マダム・ルゥルゥ…」
~【リリコ《注:ロリリコ》】とでも認識を示してくださいませ……~
旅を続ける中でマダム・ルゥルゥとロリリコは、【イヅルマ】に辿り着きました……
「ここは、アレシマとは違う技師が居ます…」
「あら?そうなの……ロリリコ?」
「はい……ジノリという中年超えの整備技師です……ジノリに無理矢理にでも飛行船の設計図面を作成させます……」
「あなたは一体どうしてそんな思考回路の持ち主に育ってしまったのかしら?」
「わかりません……私は生きていける技能を身に付ける過程でマダムに雇われた護衛用心棒調理給仕に過ぎません……」
「はいはい……ロリリコ。着いたわよ……」
~イヅルマ整備場《責任者 整備班長ジノリ》~
「あなたがジノリ様ですか?」
「コラ!!子供がこんな危ない場所に来るんじゃない!!」
中年やや上の男性がロリリコを叱りました。
「共の者が失礼を致しました。私はマダム・ルゥルゥです……ジノリ様とお見受けしました……あなたに引き受けていただきたい案件をお持ち致しました。」
「断れないんじゃろう?」
「ご想像にお任せします……」
ジノリ班長はうつむき加減に目を閉じながら深く考えると、カッと目を開き言いました!!
「ワシがやりたい様に図面をひく、条件はそれだけじゃ……‼
「賢明な判断です……お断りになられていらしたら、こちらのロリリコの果物ナイフがジノリ様の眉間に刺さっていましたわ…」
「アンタは食えん人じゃな。空賊よりもタチが悪いわい…………」
~それからジノリ班長は一心不乱に飛行船の設計図を作りはじめました…………~
その一方で
~ロリリコはいつの間にかパンケーキのレシピを身につけていました……~
《~数週間後~》
「出来た………………!!異論は認めんぞ…!!」
長図面テーブルいっぱいに立派な飛行船が描かれています。
「ルゥルゥさん。コイツになんて名前付けるんじゃ?」
「うふふっ……【羽衣丸(はごろまる)】にしようと思っています。」
「ははっ……!!良く飛びそうな縁起の良い名前じゃな。」
「御代金でございます。」
「あぁ…その紫電に放りこんでくれ…」
ロリリコさんは涼しい顔で大量の現金を紫電のコクピットいっぱいに詰め込みました。
【設計図:設計者 ジノリ 発注:オウニ商会 マダム・ルゥルゥ 飛行船名《羽衣丸》】
(つづく)
羽衣丸の設計図をジノリさんが引いた設定にしました!!
リリコさんが幼女姿で登場!!ロリリコさんです(笑)
今後とも宜しく続きを読んでいただけると嬉しいです!!
どら焼きパンケーキ中佐